いま銭湯が見直されている、気がする。

私は仕事の合間に、よく銭湯に行きます。仕事がうまくいかず悩んだり、逆に大変だったけど物事が上手く進んで「よしもっと頑張ろう」という時に、気持ちのリフレッシュするために銭湯に行きます。この2年はコロナのせいで少し活気がなくなっている感じがしましたが、今はコロナ前の活気を取り戻しています。そして、コロナ前以上に人々が銭湯を利用しているように思います。
これから、さらに銭湯の価値が再認識されるのではないでしょうか。

私がそう考える理由は、銭湯は手軽にゴキゲンになれるからです。

例えば、銭湯ではサウナが一緒に楽しめます。近年サウナがブームになっています。先日テレビの番組でサウナ専門の番組を見ました。わざわざテレビ番組をつくるほどか?!とツッコミましたが、それほどに注目されているのです。ブームを支えているのが若者です。サウナを利用して乱れた心を落ち着かせ平常モードに戻す「整う」という状態にするのです。この「整う」という言葉は7〜8年前に出てきて今やすっかり定着している感じです。ネットで調べるとプロサウナーという人も出現しているようです。このようにサウナが流行っていることが背景にあり、銭湯も注目されている側面はあると考えられます。本格的なサウナに行くよりは、家の近所で気軽に安くサウナを楽しめるなら、ちょっと狭いサウナでもいいかというニーズを拾っているのです。銭湯がサ道(サウナの道)の入り口になっているのです。

ほかにも例があります。単純に広いお風呂に入ると体がリラックスして気持ちが開放的になるのです。広いお風呂は単純に気持ちがいい。家庭の浴槽にお湯をためて入るのもいいのですが、浴槽が大きくお湯の量が多い銭湯はお湯の温度が下がりづらくより体を温めてくれるのです。

そして、銭湯でしか楽しめないお風呂が水風呂です。温まった体を水で急速に冷やすことでさらにリフレッシュの効果があります。開放と収縮を繰り返すことで体の血流がよくなります。親子連れで大きなお風呂を楽しむのもいいですよね。私の子どもが小さい頃はたまに銭湯に行っていました。子どもは大きなお風呂が大好きです。何度行っても楽しめた記憶があります。ちょっと非日常的な体験ができるのが銭湯のいいところです。

そして、銭湯の魅力として大きいのは社交場のような機能です。昭和の時代の銭湯には家に風呂のない人たちが集まって情報交換する文化がありました。しかし、家に風呂が組み込まれたことで社交場としての機能が失われました。そして令和になりSNS全盛の時代にまたコミュニケーションの場としての銭湯が再注目されてきたのです。若い人が集まって話せる場所として利用しているように私は思います。私は7〜8年前から銭湯によく通うようになったのですが、その頃と比べると今は何人かの若者グループで銭湯を楽しむ光景を頻繁に見るようになりました。先に触れたサウナのブームに後押しされながら、直に会って人と話すことを若い人が求めているのではないでしょうか。最近はようやくコロナが落ち着き始めて、銭湯の中で気兼ねなく楽しく会話できるようになってきました。

安くて、近くて、気持ちいい。500円以内でちょっとした非日常を楽しめる場所、銭湯が見直されている気がします。海外には銭湯のようなものはありません。日本独自の文化です。京都の船岡温泉という日本文化のテーマパークのような銭湯は外国からの観光客に人気のスポットになっています。銭湯という文化はずっと残ってほしいと私は願っています。

みなさんがもし仕事やプライベートで疲れてしまったなら、ストレスを洗い流しに銭湯に行ってみてはいかがでしょうか?きっとすっかり元気になれますよ!

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