2023.5.7<お母さんのためのアート対話の小さなコツ>

ほめて伸ばす、という言葉を子育ての情報の中ではよく見かけます。アート教育の中でも例外ではありません。でも、美術の知識もないのに子どもにどんな声掛けをしたらいいか分からないというお母さんがいるのではないでしょうか。

実は私も絵の描き方は知りません。油絵や日本画の書き方を習ったことはないのです。
私は絵の描き方の技術についてアドバイスをする必要はないと考えています。むしろ大事なの事は「子どもが作った作品を挟んでどんな対話をするか」だと考えます。だから子どもにアドバイスをするという感覚よりはインタビューするイメージで対話することがおすすめです。

ではどのように対話するのがいいのでしょうか?
私が子どもの作品を見たときの発話はこの3つを多く使います。

<3つの問いかけ>


『これは何を描いたの?』
まずはこの問いかけです。作品に強い興味を持っていると伝わるような聞き方をしてください。だいたい一生懸命答えてくれます。なるだけじっくり待って、答えに困っていたら指をさして描いてある部分にフォーカスして聞いてみてください。

『工夫したところはどこ?』
もしも夢中になって絵を描いて満足している様子であれば、この質問を投げかけると多くの答えが返ってきます。色を頑張って作ったの、こすってぼかしてみたの、めちゃ観察したの、など仕上がった作品に込めた思いを話してくれるはずです。

『私は好きだよ』
あなたの作ったものが大好きだよ、と思いっきり伝えてあげましょう。上手いとか下手ではなく、好きと言ってあげることで絵を描く技術とは関係なく表現することの素晴らしさが伝えられるはずです。

図工や美術に苦手意識がある子どもの理由は、うまく上手にできないから・下手だから、という調査結果があります。それは他の人と比べて自分が劣っていると感じるということです。でもアートはそもそも比べる必要がないものです。自分がやりたいようにやることが大切で、子どもが満足すればそれでいいと私は考えます。

だからお母さんは、とにかく子どもの作品に興味を持って問いかけることと、好きだと思いっきり受け止めてあげてください。

上に挙げた<3つの問いかけ>を使って対話をしてみてはいかがでしょうか。

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